おサルさん みいつけた!

霊長目ヒト科ヒト属ヒトの行動を観察する日記です

アベノミクスでも小売業販売額伸びず…サルは数字でごまかされやすい

 5月28日経済産業省が商業動態統計速報を発表しました。日経のページを見ると「4月の小売販売額は前年比5.0%増 大型店は9.5%増」の見出しがあります。
 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL26H9Q_W5A520C1000000/
本当かな?と思って詳しく見てみました。

何の意味もない数字を見出しにする不思議

 この記事の元になっているのは経済産業省の下記の発表です。
 http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result/sokuho_1.html
国民のみんながちょっとググればわかるニュースソースを横流しする機能しかない新聞社がいまだに会社として存続しているのは不思議なところですが、紙媒体しかなかった時代に築いた信頼を切り売りしながらなんとか生き延びているのでしょう。ビジネスマンは日経読まなきゃダメとのことなので(笑)。ニュースソースを見ただけではわからない高尚な視点を私たちに与えてくれるからこそ日経には価値があるんですよねきっと・・・

 そんなことはさておき、数字を詳しく見ていきましょう。
 3月は前年比9.7%減だったのに4月は前年比5.0%増になっている。あれ? 一年前に何かあったっけ? あーあれだ!記憶力の乏しいおサルさんはもう忘れかけているかもしれませんが、消費税増税にともなって駆け込み需要による販売増とその反動の販売減があったのが去年の3月~4月でした。その去年の4月と比べて販売額を比べたら増えていて当たり前でしょ? 5.0%増えているって意味ある数字なの?

 ううーーん。きっと日経の読者のビジネスマンたちはそんなこと書かれなくてもわかっているから今年増えたことだけ書いてるんですよ。


2年前アベノミクス開始時から延びていない販売額

 去年との比較が意味ないことはわかったのですが今の販売額が良い数値なのか悪い数値なのか知りたくなりました。どうすれば良いのでしょうか? 去年との比較が意味がないなら一昨年の販売額と比較してみましょう。上記の経済産業省の資料を見ると去年の4月の販売額は前年比4.3%減と書かれています。

 一昨年からの増減は一昨年を100とすると
   100 × 0.957 × 1.050 = 100.5

2年かけて0.5%しか増えていません。ほとんど誤差の範囲内と言われてもいいくらいの数字です。アベノミクスの効果で最近日経平均株価が2万円を超えたとかで景気が良いんじゃなかったんでしたっけ?

 儲かった人がいるのに全体として景気が良くなっていない。儲かった人がいるだけ損をした人がいるってことですよね。今のままではアベノミクスは国民全体を豊かにする政策ではなくて特定の人たちだけを儲けさせる政策なのかもしれないですね。

(そもそも景気なんていう指標は人間の幸せにはあまり関連ないものなのでどうでも良いのですが、簡単には説明できないのでこの件については別途・・・)

 

数字を使って他人をだますサルの特徴

 サルは数字にだまされやすいので、数字で他人をだまそうとするサルも数多くいます。その一番の特徴は自分にとって都合のいい数字だけを強調することです。

今日のおサルさんへの提言

  • 日経だからといって信じちゃダメ。自分で数字をよく吟味しましょう。
  • 都合のいい数字だけを使って人をだますのはやめましょう。

 


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