おサルさん みいつけた!

霊長目ヒト科ヒト属ヒトの行動を観察する日記です

集団的自衛権がイジメを生んでいる…サルは強者の腰ぎんちゃく

 岩手県の中学2年生、村松亮君がいじめを訴えて自殺するという悲しい事件がありました。どうして村松亮君が自殺しなければならないことになったのか原因はまだまだ究明されている途中です。一方で安全保障関連法案が衆議院の特別委員会で可決されました。この2つのニュースを関連づけて考えている人はあまりいないとは思いますが、深く考えていくとこの2つの事件に共通して存在するサル本質が見えてきます。

サルは強い者に従って身を守る

 インターネットで「いじめから身を守る方法」を検索してみると「ナメられないような外見にする」とか「誰かに相談する」とか建前の答えがいくつか書かれています。しかしもっとも確実な方法は「スネ夫になる」ことです。ジャイアンの腰ぎんちゃくになってのび太をイジメている限りはスネ夫ジャイアンにイジメられることはないからです。多くのイジメの現場で子供たちはこの方法でイジメから逃れることを実践しています。村松亮君に関して報道されている内容を見るとスネ夫にはなれなかった村松亮君のやさしさが垣間見えてきます。

 このジャイアンスネ夫の関係を国と国の関係に応用したのが今自民党公明党が推し進めようとしている集団的自衛権です。日本(スネ夫)がアメリカ(ジャイアン)の腰ぎんちゃくになることでイジメのターゲットになることを避けることができます。しかし他国から攻撃されるリスクを減らす代償として、アメリカが他の弱い国をイジメるときにはスネ夫のようにジャイアン(アメリカ)の手助けをするという役割を担わなければなりません。アメリカは共産主義イスラム教などの悪い奴と戦うのだからイジメとは違うと考える人もいるかもしれません。でも自分の国が悪だと思う人などいません。共産主義イスラム教も彼らにとっては正義であり、彼らと戦うアメリカはのび太をイジメるジャイアンと何もかわらないのです。

 この集団的自衛権に賛同する人たちの根底にある「強い者に従えば自分を守ることができる」「自分を守るためなら他人は犠牲になってもかまわない」という考えこそがイジメを生んでいるです。

 安全保障関連法案は日本が中国や北朝鮮から攻められたときに国を守るために法律だと考えている人もいるようですがそんなことはありません。中国や北朝鮮から日本が攻撃を受けたときに対処する法律は従来からの法律「周辺事態法」と既存の日米安保条約で対処可能です。今回の安全保障関連法案はアメリカが他の国と日本周辺以外で戦争を始めたときにも日本がアメリカを手助けできるようにするためのものなのです。自民党公明党はそのことをはっきり説明せず、日本の国を守りたいだけという人たちをだましてアメリカの腰ぎんちゃく路線を推し進めようとしているのです。

公明党は強い自民党に従って身を守る

 創価学会公明党との関係についてはいまさら言及する必要もないでしょう。創価学会は戦後経済成長に伴って多くの労働者が地方を離れ都会に集中していった中で、
所属していた地方のコミュニティを失った弱者を物心両面で支えることで信者を増やし勢力を拡大していきました。元々は持たざる者の力を結集する宗教で、創価学会と関係の深い公明党も弱者を救う政策を推し進めていました。
 そんな公明党も長い歴史の中で既得権益を持つ側になってしまい、自分たちの身を守る側に移ってしまったのかもしれません。弱者を救い平和を守るはずの公明党自民党の腰ぎんちゃくになり安全保障関連法案を推し進めているのです。公明党は何を守っているのでしょうか?学生時代の友人にも何人か創価学会の信者がいます。みんな心の優しい良き友人たちです。彼らはこの安全保障関連法案に賛同しているのでしょうか?

サルは数字をごまかす

 村松亮君の自殺に関連してもう一つ見逃せないことがありました。学校は昨年度から村松亮君のイジメを把握していたにも関わらずいじめ認知件数をゼロとして教育委員会に報告していたということです。いじめの実態を調査し対策するためにイジメの件数をカウントしていたものが、いつのまにかその数を減らすことが目標となり現場の教師や教育委員会にとってはノルマになってしまったのでしょう。
 サルの社会では目標に設定された数値は正しく測定されないという現実があります。このいじめ認知数の隠蔽はその典型的な礼です。いじめ認知件数の隠蔽が岩手県矢巾町でだけ行われていると考えることはできないでしょう。日本のありとあらゆるところでこのような数字の操作は行われています。ときどき都道府県ごとのイジメの件数を伝えるニュースが伝えられることがあります。その記事に信憑性はあるのでしょうか?どこかの件数が多くてどこかの件数が少なくてもこんなうその報告を集計していたらその結果はなんの意味もない情報です。イジメが増えている報告があっても減っている報告があっても実態はどうなのかは誰にもわかりません。そして国の政策もその誤った数値に基づいて決定されるとしたら・・・

 今日のおサルさんへの提言

  • 自分の身を守るために他人を犠牲にするのはヤメましょう。
  • 目標として設定した数値を正しく測定することは困難なことを知りましょう。

 


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